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2017 summer

Life Style vol. 4「cafe 坂の下」オーナー 真子舞さん

「最愛の父が亡くなったとき、自分らしい人生を過ごそうと決めたんです。このカフェには私の“好き”がたくさん詰っています」と語るのは、長谷にある古民家カフェ「cafe 坂の下」オーナーの真子(まなご)舞さん。かつてレジェンドサーファーと称され、サーフショップを経営していた父と、生け花の免状を持ち、料理上手な母。それぞれ自分らしい生き方をする両親のもとで育った舞さんですが、約10年前は3人のお子さんを持つ専業主婦でした。
ところが、お父さまが亡くなったことが転機となり、我が子たちに自分の後ろ姿を見せたいという想いから、自らの“好き”を集結させたカフェを開こうと決意。もともと自宅をカフェのように設え、友人たちをよびワイワイと過ごす時間が好きだったという舞さん。物件探しをスタートすると間もなく知人のツテで、現在のカフェである古民家を紹介されました。

看板メニューは思い出のパンケーキ

「当時はボロボロで、とても使える状態ではなかったんです。半年以上はつなぎを着て改修作業をしていましたね。大変でしたが、ただ“やりたい”という想いだけで続けました。オープン時は看板も出さず、宣伝もしないままのスタートでした」。
たったひとりからのスタートでしたが、舞さんの周りには個性豊かな友人がたくさんいたこともあり、次第に近所の人や友人たちが集まるようになりました。「cafe 坂の下」の看板メニューであるパンケーキは、舞さんが小さい頃から食べていたパンケーキがベース。ふわふわの生地とたっぷりのホイップは、どこか懐かしく、優しい味わいです。オープン後、程なく、巷はパンケーキブームに。「cafe 坂の下」へも多くの人が訪れるようになりました。さらにその後、テレビドラマの舞台として使われ、その名は一気に広まりました。

楽しいことをどれだけできるか

「ドラマのお話をいただいた時には、悩みました。けれども、改装中に柱のペンキを塗りながら、この場所は映画の舞台になるような場所だなと考えていたことを思い出し、お受けすることにしました。10年経った今、これまでを振り返ってみても、自分の好きなことが集結したお店だなと思います。これからも原点を忘れず、私たちらしくワクワクする感じを大切に、楽しいことをどれだけできるか挑戦していきたいですね」

オープン当初は小さかったお子さんたちも、今では即戦力としてお手伝いしてくれるそう。白いリネンドレスがよく似合う柔らかな印象の舞さんですが、その内側にはしなやかさと、確固たる意志が感じられ、まさに“今を生きる”憧れの女性像です。

ケータリングとフラワーデコ

持ち前のセンスとアクティブさで夢に向かって邁進する舞さんが、今、力を入れているのがケータリングとフラワーデコ。野菜をふんだんに使用した彩り豊かなフードと、それを引き立てるカラフルなテーブルコーディネイトは、多くのリピーターを獲得しています。生花を利用するというフラワーデコは、季節感を重視した爽やかさのなかにも、舞さんらしいオリジナリティが感じられます。

cafe 坂の下

住所:鎌倉市坂の下21-15

TEL:0467-25-7705

営業時間:平日/10時~17時(L.O.16時) 土日祝日/10時~18時

定休日:月曜 ※不定休有り

credit : text : asami tomioka photo : yumi saito coordination : yukie mori (BRISA)

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